最後に勝つのは finally winning




最近の冬の様子がおかしい。
いや見た目は全然変わってへんのやけど、恋人の僕から見たらわかるんや。
どこがおかしいって?
それはな…、滅多に見せへん可愛えぇ笑顔を!!
ほんまに可愛えぇんよ。
もうそらすぐに深〜いキスをあげたいくらいに!!!
あのちょっとした、普通の人やったら微笑み程度なんやろうけど、滅多に笑わん冬にしてはめちゃめちゃ笑顔なんや!!
そのめっちゃ可愛えぇ笑顔を僕以外の人の前で見せてるんや!!!!
しかも相手は、黒崎一護となんや名前知らんけどアイツのクラスメイトらしい奴や!!!!!!
冬の笑顔見ていいのは僕だけや!!!
待っててや、冬!!!
今から恋人の僕がそっちに行くさかい!!!
それまでその可愛えぇ笑顔を出さんでや!!!!!!!


虚園から雄叫び(?)をあげて、いざ現世へ!!!!
藍染が止めているにも関わらず現世への扉を開く。
藍染は止めるのを諦め、呆れたようにその様子を見つめていた。

「藍染様、いいんですか?」

「いつもの事だ。気にしなくていいよ。」

少し困ったような顔をしてウルキオラは藍染に聞いた。

「しかし…。敵同志なのでは?」

「確かに敵だけどね。だが日番谷君の可愛さをみれば君も納得がいくよ。それを手に入れたのが市丸だからね。いっその事、日番谷君を此方に連れて来て欲しい位だよ。」

「は、はぁ……。」

ここには日番谷を狙っていた、隙さえあれば奪い取ろうとしている藍染の姿もあった。


一方、現世は………。

「冬獅郎、美味いか?これ、妹の遊子が作ったんだぜ!!!」

「……美味い。が、自分で食べれる。箸を貸せ!!!」

「まぁ良いから良いからvv食べさせてやるよ!!」

「ならいい、もう要らん。」

「あ、おい!!待てってば冬獅郎!!悪かったって!!」

只今、昼食の真っ最中。
その様子を現世に降り立ち双眼鏡で見てみれば、メンバーは……

「愛しの冬と、黒崎一護、六番隊副隊長と、乱菊…。とあとは黒崎一護の仲間達やな…。見たことあらへんのが2人…。1人は冬に興味なさそうやけど、あの馬鹿面したのは、おもいっきり冬に言いよっとる!!!しかも、なんやねん!!黒崎一護、冬に『あ〜んvv』って言って卵焼き食べさせて!!それは僕の役目や!!待っててや、冬!!!」

瞬歩を使って、いざ愛しの恋人の元へ!!

「冬獅郎悪かったって!!」

手を前で合わせて謝る一護。

「日番谷!!日番谷!!俺の卵焼き、すっげぇ美味しい卵焼きもあげるから此方に来てくれよ!!」

「あ!!啓吾!!冬獅郎は俺のだ!!抜け駆けすんな!!」

「何言ってるんだ!!日番谷は俺の命の恩人…。あの時『虚』って奴から助けてくれた命の恩人!!それで俺は好きになったんだ!!一目惚れしたんだーーー!!」

一護と啓吾の言い争いをいつもの事だと思いながら、ほったらかしにしている松本達。

「何だと!!冬獅郎は俺の事が好きなんだ!!啓吾よりも先に冬獅郎と会ってるのも俺だ!!」

「そんなのは関係ない、絶対関係ない!!日番谷は俺のだ!!」

「冬は僕のやで?勝手に手ぇ出さんといてくれはる?」

「なんだと、さっきから日番谷は俺…の…………。?……」

「……………」

「………………」

一護と啓吾の言い争いの中に入ってきたのは…。

「市丸…。」

乱入者の名前を呼んだのは日番谷。
松本達もいきなりの市丸の登場に唖然としている。

「皆、お久し〜。冬元気しとった?ごめんな寂しい思いさせて…」

「市丸……///」

市丸は日番谷を抱き締めた。
しかし、それを黙って見過ごす筈のない2人が怒鳴り出した。

「おい、市丸ギン!!何、のこのこ帰ってきたんだ。冬獅郎はやらねえぞ!!」

「そうだ、そうだ!!誰だか知らんがいきなり出てきて!!」

「僕?僕は冬の恋人の市丸ギン言います。あー、君初めてやね名前何て言うのん?」

啓吾の名前を知らない市丸は名前を聞き出す。

「俺?俺は浅野啓吾…!!ってそうじゃなくて、あんたが日番谷の恋人だって!?」

「そうや。もう最後の最後まで終わらしてんでvvな、冬。…ってあれ冬は?」

辺りを見回しても日番谷の姿は何処にもない。

「隊長なら、付き合いきれないって、もう行っちゃったわよ?」

あっさりと松本からそんな言葉が出てきた。
さっきまで市丸から抱きつかれ顔を真っ赤にしていた日番谷なのに何故この場にいない!!
市丸に出会えて嬉しかったんじゃないのか!?

「まぁ、尸魂界ではいつもの事だったからねぇ〜」

松本!!会話でもない文に解説いれてんじゃねぇ!!
会話ばっかしになっちまうだろうが!!!

「でも、市丸さん…でしたっけ?日番谷君の同意が無いので本当の事かわかりませんよね?」

確かに…と思われる言葉を言ったのは水色。

「君は?」

「あ、僕は小島水色っていいます。日番谷君の事は狙ってないので安心してください。」

この言葉を聞き、市丸は安心したのだが、一転聞き方を変えれば日番谷に全く興味が無いと言って取れる。
確かにライバルは少ない方がいいのだが、あの日番谷の魅力に落ちない奴はいない筈だ。
しかし、この水色と言う奴は落ちてない。
何故なんだ!!(←水色は年上好みだからですv
ってか、あんたらがショタなだけだよ!!

話は戻って…。

「日番谷君に認められるのは誰か、勝負して見たらどうです?」

「あ、それ良いわねぇ〜賛成!!」

水色の提案に松本は楽しい事が起こりそうだと賛成した。

「いいねぇ、やってやろうじゃねぇか!!」

「俺もやってやるぜ!!」

「冬を手に入れるのは僕って決まってるけど、その勝負受けて立つで!!」

皆が賛成したところで勝負方法を決め、項目は以下の様になった。


1.バドミントン対決。2人勝ち抜き、負けた奴は即刻退場!!(男は体力が無ければダメ!!)

2.料理対決。卵焼きを美味く作れるのは誰か!!(男は料理が出来なきゃ振られるぜ!!)

3.最後の対決。vs日番谷。料理で勝った者が日番谷隊長に愛の告白!!(やっぱり愛が無くちゃvv)

と上記の3項目が上げられた。
勿論勝ち抜き戦。

「勝負は放課後。バドミントンはこの学校の体育館。料理は家庭科室。最後の告白は自由。どう?これで。」

最後の補足説明を松本が言った所でチャイムが鳴り、とりあえずその場は解散となった。
市丸は授業などが無いため、そこら辺で暇を潰す事にした。
しかし、市丸には問題が1つ。

「ばどみんとん…って何やろか?」

重大問題発言!!確かに尸魂界にはそんな言葉すら聞いたことがない。
さて、どうする!市丸!!!


時間は流れ放課後。

「さぁ準備はいい?じゃあ始めるわよ!!題して『日番谷隊長の心を射止めるのは誰だ対決!!』(←長ぇし、センスねぇよ!!」
ここに集まったのは、一護.啓吾.市丸.松本.阿散井.そして日番谷(強制参加)の6人。

「あれ、水色は?」

「面倒だから帰るってよ?」

「自分から提案したのにかよ!!」

全員が思った。

「まぁ、いいじゃない?それより早く始めましょ♪」

先ずは啓吾vs市丸。

「なぁ、ばどみんとんってどない競技なん?」

結局バトミントンが何か分からず放課後になった。

「あんた知らなかったの?んー…簡単に言えば羽子板と一緒よvv」

簡単に説明しすぎだろう。
しかし、市丸には通じたのだろうか、ラケットを持ってコートに立った。(服装は…気にしないで;)
市丸がバドミントンを知らない事を知って啓吾は勝てる!!と余裕な表情でコートに立った。

「では、始め!!!」

啓吾からのサーブで始まった。

「はぁぁ!!!(←無駄に気合い入れすぎ…」

「ほいっと…」

「なんのこれしき…!!」

「ほっ…と…。」

バトミントンは初めてというのに軽々と余裕でポイントを入れていく市丸と、それとは反対に次々とポイントを取られ、余裕だった顔から汗だくな顔になる啓吾。

「はぁはぁ…。き、貴様…!!本当に初めてかよ!?」

「初めてやよ?ほいっ…」

ぽと……。


ピピーーっ

「はい、勝負あり!!勝者市丸ギン!!」

「やったで、冬ぅ〜vvこれで1回戦突破や!!」

喜びで日番谷に抱きつく市丸。
しかし、勝負はそんなに甘くはない。

「なに言ってるのギン?まだ一護と対戦してないじゃない?」

「勝ち抜けやなかったん?」

「確かに勝ち抜けだけど、やっぱり勝負は平等じゃないと♪」

「そんなぁ〜」

「市丸頑張れよ。」

「冬…。僕を応援してくれるんや〜ギンちゃん嬉しいvv」

「キモい……」

日番谷からの応援の言葉を聞いて更に気合いが入った市丸には最後の日番谷の「キモい……」という言葉は聞こえてはいなかった。

市丸vs一護。

「よっしゃ。冬からの応援メッセージも貰ったし、行くで!!」

「へっ!!そうはさせるかよ!!」

再びラケットを持ち、対戦相手の一護と向き合う。

「試合始めっ」


パンっ……

バシっ!!!…

ヒュぅっ!!

「うおっ!!危ねぇ危ねぇ!!」

「休憩はさせへんで。」

「!!??市丸、てめぇ一歩も動いてねぇだろ!!!」

「今更気付いたん?市丸ゾーンやで。」

「はぁ、ハァ……っ市丸!!お前、絶っ対初めてじゃねぇだろ!!!しかもその技、テ○スの王子様パクってんのかよ!!!」

パシっ、

ひゅっ、

バシっ!!!!

「はい、試合終了〜」

最後は市丸のスマッシュで勝負がついた。
一護は汗だくでシャツまで染み込んでいる。
(こんなに動いたの尸魂界での戦い以来だぜ;)

「くそーっ!!!啓吾には負けらんねえ!!!」

第2回戦に闘志を燃やす一護であった。

「冬vv勝ったで!!」

「お疲れさん。流石、羽子板大会で毎年優勝するだけあるな」

そう、市丸は尸魂界で年明けに行われている羽子板大会では毎年優勝を決めていた。
なので「羽子板と一緒よ」と松本から説明を受けた時にはすでに市丸の勝利は決まっていた。

一護vs啓吾。

「市丸には負けたが、啓吾には負けねぇぜ…!!覚悟しろよ!!」

後ろから『ゴゴゴッ…』と効果音が聞こえる程一護は燃えていた。

「い、や、あの…一護燃えすぎ…」

「問答無用!!!」

「ひぇぇぇ〜」

一護に脅えてしまった啓吾はあっさり敗北し、第2回戦進出は市丸、一護に決定した。

「啓吾はどうすんだ?もう勝ち目も無いしな!!!」

「俺は帰るよ…。体力無い男はさっさと立ち去りますよ!!!」

半泣き状態で体育館を出ていった浅野啓吾であった。


2.料理対決。

「さぁ次は料理対決よ♪審査は私と恋次。」

「冬獅郎は食べねぇのか?」

日番谷を巡っての争いなのに本人に食べてもらえないとはどういう事か。

「だって隊長に得体の知らないもの食べさせる訳には行かないもの。薬なんて入れられたら堪らないし。」

薬など入れられたら真剣勝負じゃなくなる。
松本も日番谷を大切に思っている為にこの審査体系になった。

「チッ……」

「ギン、もしかして盛ろうとしてたわね?」

市丸の微かな舌打ちを聞き逃さなかった松本は市丸に詰め寄った。

「な、何言うとるん?そんな事する訳ないやん!!」

内心焦りながらも否定をする市丸を見て、日番谷と阿散井は『やっぱりか』と言う様な顔で市丸を見ていた。

「まぁいいわ。美味しい卵焼き作って頂戴。」

「よっしゃ!!冬の為に愛情込めて作るでvv」

「俺だって市丸に負けねぇ卵焼き作ってやるぜ!!」

シャカシャカ…

ジュっ

「ギャ!!」(←市丸

トントン…


「隊長、愛されてますねvv」

「うるせぇ…///」

10分後…。

「出来たで!!」

「俺も完成っと…。」

出来上がった卵焼きを見てみれば、市丸のは焦げている。(焦げすぎている)
一護のは多少の焦げ目はあるが形がしっかりとしていて、飾り付けまでしていた。

「あらぁ〜一護の美味しそうじゃないvv」

「本当、美味そう。でも市丸隊長のは…。」

「何か文句でもあるん?阿散井君?」

神鎗を恋阿散井の首元に突きつけ軽く脅す市丸。

「市丸、やめとけ。」

日番谷の言葉で刀をしまい、日番谷に抱きついた。

「冬はどっちがえぇの?」

「食べなきゃ味はわかんねぇだろ?」

最もな事を言う日番谷だが、日番谷が食べることはない。

「そやけど、冬食べへんやん。」

「阿散井の舌を信じる。」

「乱菊は?」

「アイツの舌は信用出来ねぇ。」

松本は井上と同じで味覚がおかしい。
信用出来なくてもおかしくはないだろう。

「確かに乱菊の舌はおかしいかもしれへんな。」

「何言ってんのよ。さぁ審査するわよ!!」

地獄耳の松本には今までの会話は丸聞こえだった用だ。

「先ずはギンのから…」

パクっ、モグモグ…

「…………苦いッスね。味がわかんないっすよ。」

「ん〜確かに苦いわね…。次、一護の」

パク、モグモグ…

「ど、どうっすか?」

恐る恐る訪ねる一護。

「美味しい〜一護あんた料理上手いのね!!」

「以外だな。」

「って事で、当然一護の勝利よ♪」

今回は阿散井と同じ意見だった為、松本の味覚音痴は大丈夫(?)だったようだ。

「やったぜ!!!市丸隊長〜冬獅郎はこの俺が貰ったぜ!!!」

「な、な、……黒崎一護に…負けた……(泣;」

嫌味ったらしく言う一護に市丸は射殺そうかとも思ったが、真剣勝負に負けたのだから潔く諦めようと、トボトボと家庭科室を出ていった。


3.告白。vs日番谷。

最後の勝負は日番谷本人との勝負。告って了解が出ればOKな簡単な勝負!!
しかし、そう世の中は簡単じゃない。

「さぁ、最後よ。告白って事で私と恋次は審査終了。最終審査は日番谷隊長自身。場所は自由。じゃ頑張ってね一護♪」

「お、おう…。」

一護と日番谷を残して松本達は家庭科室を後にした。
…かと思いきや、覗きに転じていた。


「おめでとう黒崎…。」

「と、冬獅郎…。」

「場所はここでいいのか?」

「あぁ、ここで良い。………冬獅郎、俺お前を大切にする。絶対寂しい思いもさせねぇ。例え、住む世界が違っても絶対離さない。だから…だから、俺と付き合ってくれ!!!!」

しーん…と時間が止まった様な感覚に陥った。
暫くして日番谷が口を開いた。

「黒崎、お前ベタだな。まぁその辺は置いといてやるよ。で、黒崎は優しい奴だと思う。ちょっとした気遣いとかも凄く嬉しい。どっかの馬鹿と違って場所だって考えてくれるし。」

どっかの馬鹿とは市丸の事だろうとすぐに予想がつく。

「じゃ、じやぁ…」

「いい。とまでは行かねえが、友達以上恋人未満ってのはダメか?」

一護は日番谷に顔を見られない様にうつ向いた。
(やっぱり俺じゃ市丸には敵わねぇか…)
しかし日番谷の気持ちを無視する訳にもいかない。
一護は顔を上げて真っ直ぐと日番谷を見た。

「行けよ。市丸んところ。市丸は友達じゃなくて恋人なんだろ?」

「誰もそんなこと言ってない///」

上目使いで一護を見る日番谷に一護の下半身は危なげだったとか。

「態度で語ってる。」

「う…///」

「行かねぇの?」

「行く。」

一護は家庭科室を出ていく日番谷を見送った。
入れ違いで入ってきた恋次は一護の元へと近付いた。

「冬獅郎の気持ち、何と無く気付いてたんだけど…やっぱ、悔しいな。」

「なに言ってんだよ!!市丸隊長から奪えばいいだけだろ。諦めんな。」

恋次は一護の背中をバシっと叩いて元気付けた。

「そうだな。そうだよな!!!」

男は涙なんか流さない。男・一護は日番谷への愛を諦めなかった。


一方、家庭科室を出た市丸と日番谷は…。

「はぁ…やっぱり冬は、料理出来へん男なんか嫌やろうなぁ〜。嫌われてもうた…。」

「誰もそんな事言ってねえだろ」

「ふ、冬?」

走って来たのか日番谷の呼吸は浅く、肩で息をしていた。

「義骸で霊圧探すの大変だったんだからな!!」

「冬、黒崎一護は?」

「断った。…俺は前から市丸の事しか見てねぇから…///」

普段素直じゃない日番谷の言葉からこんな言葉を聞けるなんて思ってもみなかった市丸は日番谷を強く抱き締めた。

「こんな、料理も出来へん男でもえぇの?」

「関係ねぇよ。確かに苦かったけど…要は心だろ。」

「冬、食べてくれたん?」

「あぁ。…でもやっぱり黒崎のが上手かったけど。」

「…冬。そないなこと言わんといて。めっちゃ傷付くやん。」

とか言いつつ市丸は日番谷に久しぶりの口付けを交わした。

「やるわね〜隊長も。あんな道の真ん中で。私も後で一護を慰めに行かなくちゃ☆ってあれは一護?」

学校へ戻ろうかと後ろを振り向くと走ってくる一護と阿散井。

「市丸!!!絶対冬獅郎を俺に振り向かせてやるから覚悟しとけ!!」

市丸の前に立ち、人指し指を突き刺し大声で宣言した一護。

「冬獅郎。一度だけでいい。今此処でキスしてくれ。」

「えっ?」

いきなりの発言に驚きを隠せない日番谷。

「何言ってんのや!!冬獅郎は僕のもんや!!」

「冬獅郎。」

真っ直ぐに日番谷の目を見て言う。市丸の言葉は聞こえちゃいないようだ。

「わかった。いいよ。」

一護の強い瞳に負け承諾した。
これを黙って見ている訳がない市丸。

「なっ、冬なんで?」

混乱気味の市丸だか、誰も市丸の声なんて聞こえていない。

「目閉じて?」

「ん……。」

一護はゆっくりと日番谷の口へ自分の口唇を落とす。

「…ん………」

日番谷の甘い吐息が一護の鼻にかかる。

キスは数秒で終わったが長い気がした。

「ありがとう冬獅郎。そして、ごめん」

「ん。」

礼を言うと共に謝罪の言葉も。

「黒崎、お前のキス美味しかったぜ?」

何を言うかと思えばキスの感想を日番谷は口にした。

「え?」

「市丸から黒崎に乗換えよっか?なぁ市丸?」

ニヤリと口端を上げて言う日番谷に対して、市丸は焦った。

「何言ってるん!?そんなん許さんで!!!」

「だって市丸、料理対決負けたし?キスだって黒崎のが上手かったし?なぁ一護。」

いきなり下の名前で呼ばれた一護は驚いた。

「なんで下の名前で呼ぶん!?僕言われたことないで!?」

「キスが上手かったら呼んでやるよ。」

そう言われれば即実行するしかない!!

「黒崎一護!!もう一回勝負や!!」

「いいぜ。受けて立つ!!」

メラメラと闘志を燃やす市丸と一護を近くでみていた、松本と阿散井。

「日番谷隊長。俺ともキスしません?」

ここにも日番谷を狙っていた赤犬が一匹。

「隊長ってば何処に行っても人気者ね☆」





END 07.02.04